スワップポイントとは
外国の銀行にお金を預けると、日本よりも高い金利がつくことが多いことはご存じの方も多いかと思います。FXでは各国の金利差によりスワップポイントが発生します。
現状では日本は金利が世界的に見て最低クラスの水準のため、ほとんどのクロス円取引で買いポジションを持った時にスワップポイントがつきます。
このスワップポイントはFX会社によって大きく異なる上に、毎日変動します。あるFX会社では高金利通貨のニュージランドドルを1万通貨購入したとして、1日85円ほどのスワップポイントが発生します。
1日85円というと少なく感じるかもしれませんが、1ニュージランドドル=80円として、80万円の証拠金で、10万ニュージランドドル買ったとして年間の利回りを計算しましょう。
1日のスワップポイント
85×10=850円
1年のスワップポイント
850×365=31万250円
年間利回り
(31万250+80万)/80万=1.3878 約39%
ネットバンクの定期預金が年利0.25%程度であることを考えると驚異的な数字だと言えます。もちろんこの数字は1年後も1ニュージランドドル=80円であった場合である上に、レバレッジを10倍でかけているので、あまり参考にされても困りますが・・・。
為替が円高方向に動いた場合もスワップポイントは発生しますが、それを上回る為替差損が発生する可能性もあります。逆に言えば、円安方向に相場が動けばスワップポイント+為替差益でもっと大きい利回りが期待できるということです。
ほぼノーリスクの定期預金とFXを比較するのは少し土俵が違うので、どちらが優れているという話ではありませんが、スワップポイントの大きさがなんとなくわかって頂けたかと思います。
さて、ほとんどのクロス円取引で買いポジションを持った時にスワップポイントがつくと申し上げました。では売りポジションを持った場合はどうでしょうか?
正解はスワップポイントがマイナスでつきます。
つまり1ニュージランドドル=80円として、80万円の証拠金で、10万ニュージランドドル売ったと仮定すると・・・。
1日のスワップポイント
-85×10=-850円
1年のスワップポイント
-850×365=-31万250円
何もしていなくても、為替が80円から動いていなくても、80万円の資金が1年後に48万9,750円になっています。恐ろしいですね。
このような事情があるのでクロス円取引で高金利通貨を売りポジションで持つ場合は、長期での保有をする日本人はあまりいないと思います。
しかし、うまくレバレッジやポジション調整をすればスワップポイントでの資産運用は長期的に見て資金を増やしていける可能性が大いにありますので、取引スタイルによっては重要視する価値があるといえます。
FXで高金利の通貨で有名なところは、南アフリカランド、ニュージーランドドル、オーストラリアドル、トルコリラなどが挙げられます。