スプレッドとは
「FXの基本 外貨預金との違い」で少し触れていますが、FXで外貨を売買する際には手数料のようなものが発生します。FX会社や取引通貨ペアによって異なりますが、安いところでは米ドル円で0.3銭程となっています。
FX会社のページでレート表を見ると、各通貨ペアにBIDという数値とASKという数値があることが確認できます。BIDは売るときの値段、ASKは買うときの値段です。
BID⇒105.100 ASK⇒105.103ですと、売るときは買う値段より0.3銭安く、買うときは売る値段より0.3銭高く買うことになります。
この差額がスプレッドと呼ばれる手数料のようなものです。
基本的にFX会社はこのスプレッドで、利益を出しています。
ASK⇒105.103の時に、1万ドルの買い注文を入れた後、レートが動かないくらいすぐ、つまりBID⇒105.100で売り決済をしたとしましょう。
105万1,030円で買ったものを105万1,000円で売却することになるので、レートは動いていないのに、30円マイナスになります。
このスプレッドが破格の安さであることは、「FXの基本 外貨預金との違い」の中で外貨預金との比較で申し上げた通りです。
「FX会社の選び方」でも書いておりますが、スプレッドはスワップポイントと同様に、各FX会社で大きく異なります。スプレッドに関してはもちろん基本的には狭いFX会社の方が良いのですが、いくつか気をつけることがあります。
まず一つは通貨ペアによってもスプレッドが異なるので、ドル円のスプレッドはA会社のほうが安いが、ユーロ円のスプレッドはB会社の方が安い、といったこともよくあることです。そのため、自分が取引する通貨に応じてFX会社を変えたほうが余計なコストをかけずに済みます。
二つ目は平常時のスプレッドが狭いからといって、安心はできないことです。これが難しいのですが、スプレッドはどこの業者も、完全に固定されているわけではありません。
取引数量が多い時間帯、指標発表直後などはほとんどの業者でスプレッドが広くなるので、こういった時間帯にトレードをしたい人は注意が必要です。
また、注文を入れてもその時の数値ではなく、不利な価格で約定することがあります。これをスリップといいますが、スプレッドが狭いかわりにスリップが大きい会社などは、結局コストが多くかかってしまうことになります。
記載のスプレッドは目安として、実際にFX会社で取引をして、コストが安く済むところを探すのが一番お得にトレードをするコツとなるわけですね。